大田区議会こども文教委員会傍聴報告
報告者 ふぼれん事務局長 菅野 司
くれよんくらぶ1142号
 
6月11日・12日に開催された大田区議会こども文教委員会の概要をお知らせします。いつものように聞き取りのため、正確でない部分もあると思います。多分に「聞き取り報告」は個人の思いが反映されやすい弱点を持ちます。詳しくは、区議会事務局が後日作成する「議事録」を参照ください。議事録は区役所2階の資料室に置いてあります。
 
平成19年第2回定例会こども文教委員会に付託された陳情・請願は以下の6件です。陳情項目全体は前回報告参照のこと。
 
@
学童保育の時間延長に関する陳情。(西蒲田児童館利用者・個人)
A
田園調布4〜5丁目地域に保育園の建設を求める陳情(個人・署名600人)
B
田園調布4〜5丁目地域に児童館の建設を求める陳情 (同上・ほかに4〜5丁目地域に児童公園の陳情あり)
C
保育園保育料の値下げを求める陳情(新日本婦人の会大田支部)
D
中学校の高校入試成績一覧表の調査に関する陳情。(陳情タイトル略)
E
小中学校の卒・入学式に元号記載を求める陳情。(陳情タイトル略)
   
審議結果
.
自民党 3
公明党 2
共産党 2
民主党 1
社民党 1
結果
@
継続
継続
採択
継続
採択
継続
A
不採択
不採択
採択
継続
採択
不採択
B
継続
継続
採択
継続
採択
継続
C
不採択
不採択
採択
不採択
採択
不採択
D
不採択
不採択
継続※
不採択
不採択
不採択
E
不採択
不採択
不採択
不採択
不採択
不採択
※ Dは共産党取下げを主張
 
審議の特徴
@については、午後7時までの延長希望(需要)の実態が不明という点と、西蒲田1学童・1利用者の要望のみでは「(議会としては)応えられない」という点の2点が「継続」の理由となった。現在、学童保育を午後6時まで利用している家庭は全体の33%。時間延長にあたっては、6時までの延長陳情(ふぼれんなど)の採択をうけ、冬場の暗くなる問題と児童の安全、保育需要、職員組合との協議などを通じて実施に踏み切った。ただし、民間委託学童保育室である、上池台・子ども交流センターのみは午後7時までの延長保育を行っている。上池台90人中25人(27%)が利用、センターは70人中2人(3%)が利用している。西蒲田は64人中午後6時までの利用が21人(33%)いるが、午後7時までの希望者のデータはない。担当課としては、当面ファミサポやシルバー人材」などを活用してほしいと答弁していた。問題点としては、保育園は午後7時15分、学童保育は午後6時終了という点。1年生という、自立の向けての準備期間との兼ね合いと「安全」の問題。親子関係のあり方と子育ての問題。コストと要望(需要)のバランスと保育料の関係。公的支援における共働き家庭とそうでない子育て家庭とのバランスなどが横たわっている。担当課は、「本日の議論を踏まえて部内で検討したい」と回答していた。回答部分に関しては「前向き」との感触を受けたが、実現のためには、全区的な実態調査が必要と感じる。少なくとも、利用者の20%を超えるような要望が必要条件となるのでは。
 
ABについては、世田谷区の区界であり、田園調布4・5丁目という土地柄(全体として高額所得層がお住まいの地域)での保育園・児童館の建設要望である。担当課の説明では、この地域の保育園入園希望者は平成18年度3名とのことであった。保育需要を考えると新たに保育園を設置する必要性はない、児童館も1小学校区1児童館という計画どおり、田園調布2丁目児童館があるとの答弁。しかし審議では、4〜5丁目から2丁目児童館までは2キロ以上の距離があり、間は山坂であり、非常に行きにくいとのことであった。Aについては、区界、土地の購入、保育の需要、全体との整合性などが理由で不採択となったが、Bについては、小学校などを活用する案もあるなどの理由で、継続となった。しかし、その小学校もやはり距離がある。
 
Cについては不採択となったが、いろいろなことが明らかになった。平成18年度の値上げで3億5千万円の増収となった。増収分は「乳幼児の医療費の拡充などにあてた」と答弁。乳幼児医療費を拡充するため、保育園利用家庭が犠牲となったわけである。区民のほとんどが、就学前までで十分といっているにもかかわらず、また小児科医からも問題が生じていると指摘されていても、党利党略の駆け引きで、中学生までの医療費助成拡充が推し進められ、保育園利用家庭がその被害者となった。そのほかには、今回の定率減税廃止によって今年度さらに7千万円の増収が見込まれるが、来年度は住民税と所得税の税率の変動で1億5千万円の減収が予想されるとのことであった。保育園利用者は現在、23区で一番高い保育料を払っている。児童福祉費のパイを大きくしないで子育て支援の拡充をしようとすると、こんなことが起きるよい事例となっている。意見の中にもあった、平成20年度が終了したら、再度保育料のあり方を、値下げを前提に議論することは必要と思う。
 
DEについては、報告を省略します。