大田区政ウオッチャー始動
ふぼれん事務局長 菅野 司
くれよんくらぶ1230号
 
 8月25日(土)、大田区内で初めての「区政ウオッチャー」の集まりがもたれました。参加者は始まったばかりでまだ多くはありませんが、これから多くの区民に呼びかけ、今後、区民から期待される活動をしていきたいと思っています。
 
 直接区政にかかわるようになってから11年が経過しました。現在の「こども文教委員会」の傍聴がかかわりの始まりですが、11年間ほぼ欠席せずに傍聴(視察のときは欠席)をしてきました。大田区だけを見ていると気がつかないことでも、他の自治体の方たちと議会と行政万の姿勢について語り合うと、議会と行政のあり方に大きな違いがあることがわかります。特に最近は、子ども系NPO関係団体の会合や集まりが頻繁に開かれますので、ますます違いが鮮明になってきています。
 
 どこの自治体でも構成する「人の質」(行政・議会・住民)にそれほど大きな違いはないのに、「議会や行政運営・住民参加」のあり方には大きな違いが存在します。違いの最大のポイントは「首長の自治と自治体に挑む考え方」です。大田区でいえば区長の考え方が、単なる自治の執行者(目の前の仕事をこなすだけ)となっているか、市民参加(住民参加と呼称しない)をベースに、自治体そのものを計画的にレベルアップさせようとしているかです。大田区も「住民参加」を促進しているとの声が返ってきそうですが、いままでの大田区は「形だけの住民参加」でしかありませんでした。審議会も優れた自治を推進している自治体では、応募者全員を審議委員として、知恵と力を総力を挙げて結集させようとしています。市民自治の推進は、心ある区民をどれだけ多く区政に参加させるかにかかっています。松原区政の今後が問われています。
 
 次に大事なのは、議会を構成する「党派・会派・議員の質」です。議会が行政の「イエスマン」(単なるノーマンではさらに問題があります)では、それなりの区政をつくることはできても、区民にとってよりよい政治の展開にはなりません。議会の最大の仕事は「立法」です。しかし日本の国の自治体で「議会が立法府」の役割を果たしているところはほとんどありません。その点では「憲法違反」なのです。ここが欧米の議会と最も違うところです。行政のチェックマンとしての議員活動だけではダメなのですが、悲しいかな、そのチェック機能すら不確かのものとなっています。1回区議会を傍聴するとそのことがよく理解できます。区議会議員の役割をもう一度全会派で議論すべきと思います。あらゆるデータを基に一つひとつの施策をきちんと分析し、それをもとに議会として明確な方向性を行政にが示すことが求められています。「立法機能」を果たそうとしないと「チェック機能」も、結果としては果たすことはできません。文書での報告、データの公開、分析と今後の対策・対応など、鋭く理事者を追及してこそ議会といえます。
 
 3点目は「自治体の労働組合」の姿勢です。日本の国の公務員の給与は世界一です。そのため、「国民や住民のために仕事をする」という視点より、「給与が高く安定している」との理由で「公務員」となるベースがあります。そのような職員で構成される労働組合ですので、「住民のために仕事をする」という視点が抜け落ちる恐れが十分にあります。労働組合がどの立場に立つかで、住民の意識は大きく左右されます。公務員への不信は全国民に広がっています。大田区も例外ではありません。労働組合の真価が問われています。厳しい仕事を率先してやり上げてこそ区民の信頼を獲得できるのです。
 
 以上のように大田区は、3つの部分で先進的な自治体に大きな遅れをつくってきました。住民の意識は、3つの部分に大きく影響を受けます。そのような自治体に、市民サイドからの働きかけをするわけですから、これは大変な仕事となります。しかし誰かがやらなければなりません。区民だけでは限界があります。この集まりに多くの心ある区議会議員や行政マンが参加してくれれば、大田区の改善はピッチよく進むと考えます。次回は10月20日(土)午後7時30分から「ぷらっとホーム大森」で開催されます。党派・会派を超えて議員が参加してほしいと願っています。また心ある行政マンの参加も大歓迎です。大事なことは、党派・会派を超えることです。
 
事例1
 東京都の学力テストで小学5年生は23区最下位でした。区議会では口頭で簡単に報告されましたが、この問題は「大田区の子どもの未来」の問題が含まれています。担当部局は「資料」も出さずにいました。本来なら「学校順位」も公表すべきです。反対の方もいますが、正確な現状把握なしでは改革はできません。また10点キザミの一覧表も作成すべきです。学力の二極化が叫ばれているなかで、平均点の把握では、これもまた対策は立てられないのです。所得と学力は比例します。格差の広がりは地域的にどのように広がっているのか、「就学援助費」や「不登校の実態」などの調査表と見比べながら、実態の分析が必要です。学校ごとに保護者・地域住民と一緒になって対策を立てることが急務なのです。それをやるのが教育委員会です。
 
 足立区のように、不正を働いたり、予算に差をつけたりでは、根本的な解決にはなりません。このようなことをしたことで、足立区の行政マンと議会のレベルの低さが全国に知れ渡りました。大田区も流れに任せているだけでなく、区民の生活力と児童の学力をどのように相乗的に向上させるか、議会と行政の役割がいまこそ問われています。
 
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