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成熟した市民社会とまちづくりとまちの活性化
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06年2月17日
ふぼれん事務局長 菅野 司 くれよんくらぶ744号 |
| 2月17日、午後7時から文化の森3階美術室で、第2回目の「大田区NPO・市民活動推進機構(仮称)」の準備会が開かれた。参加者は第1回目より少なかったが、内容は十分なものがあった。前回と違い、@会議の進行表が作成されたことで、進行がスムーズであった。A司会者も事前に司会者講習会などに参加したことで、時間内に討議テーマのほとんどをまとめることができた。B参加者による問題提起の内容も、議論するには難しいテーマもあったが、今後に期待する討論ができた。C討論では、時代の明日を見つめる考え方が、さまざまな参加者から発言された。2時間にわたる議論ではあったが、いろいろな意味で考えさせられる会議となった。ここでは、そのなかで東京ランポから参加した庄嶋さんから問題提起された、「市民社会づくり」と「まちの活性化」について考えてみたい。 |
| 新しい総合NPOがめざす当面の重点課題は、@NPO・市民活動と区民・企業をつなぐ情報誌を発行する。A情報誌を通じて、大田のまちのまちづくりと活性化を推進する。BNPOと市民活動団体および個人による、新しい市民ネットワークをつくる。ことなどが議論のなかで明らかにされた。そのような討論の最中に、庄嶋さんから上記の問題が提起された。「僕たちは『市民社会づくり』や『まちの活性化』などの言葉を安易につかってはいないか」との問いかけが。さらに「自立した市民とはどのような人か」との問いかけが続いた。そのような言葉は、今回提案された趣旨書のなかにも随所にでてくるが、やはりそれらの言葉の深い意味を、改めてじっくりと考えていく必要がでてきたのだと思う。いわゆる具体的イメージづくりである。イメージをつくりながら、趣旨書とは別途に、「私たちが考える成熟した市民社会と大田のまちの活性化」というタイトルをつけた呼びかけと宣伝チラシが、設立総会のときに配布されたら、参加者も新しいNPOに参加しやすくなると思う。いわゆる理念だけではなく、具体的イメージづくりである。 |
| 「成熟した市民社会」を私たちはどのような社会としてイメージするのか。政治、産業・経済、文化、福祉・医療、子育てと教育など、人々が生活するあらゆる分野を、行政や議会・政党任せにしないで、市民が主体となって改革を推進し、その成果を享受できる社会を、私たちは成熟した市民社会と表現するのだと思う。また、そのような社会をつくるために目的・意識的に生きる人々を、私たちは「自立した市民」と呼ぶのだと思う。なにか問題があれば、行政や議会に「お願い」(請願・陳情という用語は「お上」のなごり)するというような制度ではなく、行政改革や制度改革は、それぞれの行政部局に対置する「無償で仕事をする市民委員会」が、議会と連携して、ともに解決にあたる。協働という過程は、そこにいきつくための一つの過程に過ぎないと考えている。 |
| 次に、「大田のまちの活性化」の具体的イメージづくりを考えてみたい。「まちの活性化」のベースとなるものは「産業・経済」である。私たちは大田区に住んでいながら、意外と大田区のことを知らないでいる。大田区をはじめとしたこの京浜地区は、東大阪と並ぶ日本の産業の拠点である。世界中の先端技術のほとんどは、この二つの地域で生まれているといってもけっして過言ではない。産業のまちとしての大田区が活性化すれば、多くの区民が大田区で働くことができ、住み続けられることができる。自治体運営の基本は、ゆたかな税収入がその前提である。そうだとすれば、ゆたかな税金を納めてくれる区民をどれだけ生み出すことができるかが、自治体政策の基本となる。しかし現実の税収入は自然成長任せとなっている。「まちが活性化しまちづくり」がすすめば、このまちに住んでいることを誇りとする前提が確立する。そうすれば小中学校の総合学習の時間で、そのことを取り上げることができる。「まちを知り、まちに誇りをもつ」ことができれば、必然的にとはいかないまでも、自治意識の広がりをつくることができると考えている。 |
| そのようなことを十分に理解したうえで、NPO・市民活動とともに、それらのことを情報誌で区民にリアルに伝えることが、新しいNPOの最初の課題となる。大田区を拠点としている企業・産業を紹介し、それらの企業・産業とNPO・市民運動が連携し、区民みんなで区内企業を応援するという視点も大切ではないだろうか。まちを知ってもらうことも、NPO・市民活動の大切な役割の一つであると思う。それだけではなく、情報誌の発行は、市民の視点でNPO・市民活動を紹介しながらも、企業の奮闘だけでなく、商店(街)の奮闘、町会・自治会などのまち場のがんばり・先進的な事例をなども積極的に取り上げていくことができれば、まちの安全・安心づくり、防災のまちづくりなどにも多いに役立つことができる。 |
| 最後に、「自立した市民」のイメージを考えてみたい。「自立した市民とは、大田区の現在と未来に関するさまざまなことを、市民の視点で考え、行動し、改革していく人」と表現できると思う。1人でも多くの会員が、そのように生きられる組織にしたいものである。 |