くれよんくらぶ809号
小学生の親を応援
子育て雑誌が相次ぎ創刊
東京新聞4月16日付
 
学習面から遊びまで
父親を意識 ビジネス誌も参入
 小学生を持つ親を対象にした子育て雑誌が、相次いで創刊されている。中身は、教育や受験、しつけ、食生活、親子関係、遊びなど至れり尽くせり。従来の育児雑誌が乳幼児を持つ母親向けに編集されていたのと異なり、父親を意識した誌面づくりも特徴だ。
砂上 麻子
 
 先月10日に創刊された月刊誌「edu」(小学館刊)は、「小学生ママの子育て応援」をうたう。
創刊号では、先輩ママ100人の体験談として勉強の取り組みやしつけなどを紹介。「親子で朝30分早起きするだけで、余裕ができてイライラしなくなった」「学習時間は子どもと相談して決める」など、誰もが実行できそうな体験事例が並ぶ。「教育評論家の話より先輩ママの言葉のほうが信用される」と黒笹慈幾編集長。
 
 東京都内に住む会社員の母親(40)は4年前、長女の小学校入学時、子育てに戸惑ったという。「以前は健康ぐらいしか関心がなかったが、小学生になり、勉強や習い事をどのくらいさせればいいのか、ほかの子はどうなのか、とても不安だった」と振り返る。乳幼児期の子育てについては、豊富な育児雑誌や家庭誌でさまざまな情報を入手できる。ところが、小学生になると極端に情報が少なくなり、子育てに不安を感じる母親が多いという。そんな状況を踏まえた出版戦略だ。黒笹編集長は、「子育てに不安を抱えた母親が自信を持ち、子どもと一緒に成長できる雑誌にしていきたい」と話す。
 
 母親だけでなく、父親を強く意識した雑誌も登場している。ビジネス誌を発行するプレジデント社は昨年11月、「プレジデントファミリー」を創刊した。経済誌「プレジデント」の読者層である40歳代前半の父親が対象だ。「父親の目線で雑誌を作る」(編集部)方針で、父親の意思決定が影響力を持つといわれる中学受験や学力などを特集している。現役東大生の親たちを紹介した創刊号は書店で売り切れが相次ぎ、3日間で13万部を完売。増刷して計22万部を売り上げた。7月からは月刊化が決まっている。
 
 「最近は小学校の入学式や塾の説明会に出席する父親が増えているが、今、40歳前後の父親は教育への関心が非常に高い。現代の家庭は、地域や世代から孤立している。子育てを母親だけに任せておけず、父親も子育てに関心を持つようになっているからではないか」と鈴木勝彦編集長は分析する。同じく昨年10月に月刊化された日経ホーム出版社の「日経Kids+(プラス)」は、4〜9歳の子どもがいる30歳代の父母が対象だ。毎号の表紙を飾るのは、お父さんと子どもが楽しそうに戯れるイメージの写真。早期教育の特集や子どもの肥満予防、親子で行ける博物館などの記事が並ぶ。
 
 幼児教育に詳しい無藤隆・白梅学園大学長は雑誌の相次ぐ創刊について、「これらの雑誌を眺めると、ある程度の富裕層をターゲットにしているのがわかる。彼らは比較的、お金も時間もあり、子育てにも積極的で、学校選択や習い事などについて質の高い情報を求めている。そんなニーズがあるからでは」と話している。
 
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