「予算案の早期公開と区民との意見交換会の開催」の提案
くれよんくらぶ819号
事務局長 菅野 司
 
 ふぼれんは以前から、「予算案の早期公開と区民との意見交換会の開催」を提案している。地方自治の総合雑誌である「ガバナンス」4月号38ページには「予算編成過程を公開し、パブリックコメントを実施」のタイトルで、千葉県我孫子市の経験が掲載されている。たしか、1昨年の都政新報にも、新宿区での同様の経験が掲載されていた。少しずつではあるが、予算編成の一定の段階で、それを住民に公開する自治体が増えてきていることは好ましいことといえる。来年は大田区の区長・区議会議員選挙の年である、もし私たちが押せる区長候補がいるとするなら、ぜひ、「予算案の早い段階での区民公開と、部局を単位とした区民との意見交換会の実施」を公約に掲げてほしいものである。
 
 ただ、単純に予算案を公開すればよいというものではない。ある政党の区政予算の説明会に参加したことがあった。参加者からいくつか質問が出された時点で、区議会議員が回答に立ったが、開口一番「私たちも予算案の見方がまだ十分にできていない」と応えていたことを印象強く覚えている。区議会議員でもよくわからないと答えるのだから、一般区民が「予算案を読みきることは難しい」ことだと思う。たしか多摩地域の自治体で「小学校4年生でもわかる予算案の編成と公開」をスローガンにしている自治体があった。
 
 我孫子市もパブリックコメントを市民に求めたが、わずか11件23項目しかなかったと「ガバナンス」は伝えている。難しいうえに、なおかつ文書で意見を求めている。自分の意見を文書で表現できる区民がどれだけいるだろうか。最近流行の「パブリックコメント」なるものは、民主的に見えてはいるが、意外と民主的ではない手法(行政の独りよがり)だと考えるのは私だけであろうか。やはり大変だと思うが、「区民との意見交換会」を部局単位で開催することが、「区民に区政への関心を持ってもらう」うえでの最大のポイントであると考える。
 
 予算の編成は9月上旬から始まる。12月上旬に区長の査定を受けるのであれば、その前の11月に、素案だと断って、区民意見を広く聞く機会を持つことが理想だ。区民も対決姿勢ではなく、「よりよい大田区を行政とともにつくる姿勢」で臨むことが求められる。
対立・対決からは何も生まれない。いままでだと2月上旬に「プレス発表」があったが、区議会に発表する以前に「プレス発表」をするのは、議会軽視ではないかと何人かの区議会議員に訴えていたら、今年は「区議会発表」が先で、終了と同時に「プレス発表」が行われた。自治体の主人公は住民である。その住民の代表が知らないうちにプレス発表が行われていたこと一つとっても、行政の議会軽視・住民軽視はまだまだ根強い。
 
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