ふぼれん学習会「汐見和恵講座」参加報告
報告者 田中 瑠美
くれよんくらぶ917号
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 10月7日(土)にふぼれん学習会が開かれました。講師は、汐見和恵さん(東京文化短期大学)。タイトルは、「子ども家庭支援センター調査等から見えた 乳幼児家庭の実態と子育て支援」です。
   

【家族をとりまく環境】

「視線が合わない」「奇声を上げる」など、育ちの気になる子を見受ける事があるが、そういった子の親は大抵そのことに不安感を覚え、気にしている。子育て支援の現場では、この思いを受け止めて、「これからどうしましょうか」と一緒に考えてあげる事が必要。「この子のこういったところ、ちょっと気になりますね。」と上から見てはダメ
   
親は、赤ちゃんに触れる機会がほとんど無いまま子を持ち、「自分の子供の成長の見通し」が取れず、育児不安を抱える。これを理解した上で、「子供の成長の見通し」が取れる様に支援を行う必要がある。
   
夫婦関係においては、子供を持つ事で第一線を退かざるを得ず、育児・家事で負担を抱える妻側のストレスと、妻に頼られ、第一線を走り続けないといけない夫側の男性中心社会で生きるしんどさも理解する必要がある。
   
過去に虐待の経験があるなど、トラウマを抱える親が自分の子供への接し方に戸惑う場合がある。この場合は「何でこういう接し方が出来ないのか」と頭ごなしに言うのではなく、親側の「"親になれない親"のしんどさ」を理解する必要がある。
   
  「よい親」への強迫的信仰で自分を縛り付けてしまう親もいる。子育て支援の場で「親だったらこうするのが当たり前」というような事を言ってしまっては、この強迫的信仰を強化してしまうので注意が必要。
   
【子ども家庭支援センター調査から】
「先生と一緒に子育てをしているという思いはあるか?」という保護者への質問で、「ある」という回答は保育所では高いが子育て支援センターで低い。子育て支援センターの利用者はメンバーとしての所属意識が低いといえ、深刻な悩み相談など、一歩踏み込んだ支援ができる位置づけがされていない(親が期待していない場合が多い)
   
一方、親はセンター職員との何気ない会話や、センター職員の子どもへの接し方から、育児の方法を学び、子どもへの対応が変わる事もある。
   
家庭において、母親と子どもだけなので、自分の子育てについて褒めてくれる人がいない。母親は自分を肯定してもらいたいという思いがあり、支援センターの場で、子どもへの接し方を褒めてもらうと安心する。同じく、子どもを褒めてもらうのも自分を褒めてもらう事と同じように感じ、安心する。
   
子育て支援センターに一人で来ても、孤独を感じさせない配慮があれば安心する。(センター職員にすぐに声を掛けてもらえたりなど)
   
センター職員が「お母さん、それはダメよ。こうしないと。」「それは違いますよ。」など一方的な言い方をすると親は不快に感じる。職員は間違っていると感じても、とりあえず親の話を聞いてあげる事が必要。そして聞いてみて、「気持ちを聞いてほしいのか」「情報を提供してほしいのか」等、親が何を求めているのかを判断する。
   
【家庭援助の援助対象はだれか】
まず子どもが健全に育つことが一番大切であり、その為に親への支援が必要になる
場合がある。親への援助は、親のやる事を肩代わりするのではなく、親の力をエンパワーメントするものである必要がある。エンパワーメントするにもいろいろな親が存在する事を理解し、それを見極めなければならない。
   
例えば、ちょっと手助けすれば大丈夫な親が全体の約7割、親の肩代わりをしなければ子どもの健全な育ちが大きく損なわれるような場合が約1割。後者の場合、朝食を与えられなかったりなど、悪いと分かっているが出来ないという状況で、そこを正論で責めると非常に親が辛い思いをする。こういった場合に、保育者が親の肩代わりをする必要性が出てくる。(これは親の為ではなく、子どもの為)しかし同時に保育園の数年だけではエンパワーメントしきれない覚悟も必要。
   
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