「いじめる側も孤立」「高校生調査男子は1・3倍」
親友いないと女子では倍増」「小学校時代 加害・被害6割が経験」
東京新聞11月15日付
くれよんくらぶ935号
 
 東京新聞11月15日付朝刊1面に「いじめに関する調査」の結果が掲載されている。タイトルは「いじめる側も孤立」「高校生調査男子は1・3倍」「親友いないと女子では倍増」「小学校時代 加害・被害6割が経験」。以下前文を掲載。
 
 親しい友達がいない子はいる子に比べ、いじめをした経験のある割合が女子で2倍に上がるなど、人間関係の希薄さがいじめにつながる傾向があることが、木原雅子・京都大助教授(社会疫学)と全国高等学校PTA連合会が14日発表した高校生約7200人に対する「精神的いじめ」の実態調査でわかった。いじめによる自殺が相次ぐ中、いじめる側も周囲から孤立し、支えを必要としている状況が浮かび上がった。
 
 高校生になっていじめられた相手を複数回答で尋ねたところ、90%弱が「同級生」と答えたが、教員を挙げた子も女子は25%、男子は20%いた。木原助教授は「身近な大人が子どもを見守るといった人間的なつながりの回復が望まれる」と話している。調査はしつこいからかいや無視など本人が不快感になることを「精神的いじめ」と定義。今年9月、全国の高校2年生へのアンケートで、約6400人の回答(回答率89%)を得た。
 
 「精神的いじめ」を経験したのは、小学生で加害、被害とも60%前後だった。中学生では、男子60%、女子46%が加害者となり、高校生では男子41%、女子24%が加害者となった。その上で、高校生で「精神的いじめ」をした場合の、学校や家庭での人間関係を調査。
 
○「心から信じられる友達がいるか」との問いに「いない」と答えた子は「いる」に比べて女子は2倍、男子も1・3倍いじめた経験が多かった。
○同様に「真剣に話を聞いてくれる先生がいない」子は「いる」子に比べ男子で1・7倍、女子で1・6倍、
○「親が真剣に話を聞いてくれない」子は聞く場合より男子で1・7倍、女子で1・6倍いじめた経験を持っていた。
 
 ゲームやテレビなどの影響も調査。小学校低学年の時にゲームが1日3時間以上、テレビ視聴が同4時間以上あると、小学生の時にいじめをする経験が多かった。高校生では、携帯電話のメールの交換が1日41回以上、インターネット使用が週10時間以上の男女も、いじめをする割合が高くなった。・・・以上。(○印はふぼれんがつけました)
 
【ふぼれん事務局長 菅野司のいじめ・自殺に関するコメント】
 もう少し突っ込んだ調査がほしかったです。「いじめられている側」の調査があれば、対策もいろいろと考えられるのですが。
 
 いじめ・自殺を考えるとき、「親と家族はどうだったかの」ということです。「担任・校長・学校」および「いじめた子ども」のことの責任だけが報道されるが、「親」は日常のなかで、わが子とどう向き合っていたのかは不明のままです。「いじめ・自殺問題」の責任は、たんに学校やいじめた子だけではなく、親の責任も重くあると思います。厳しい言い方ですが、「親の責任」、それは、いじめた側にも、いじめられた側にもあると考えます。「わが子を守り、正しく導くのは親」のなのです。
 
 小中学校での、障害者の総合の学習の時間のボランティアをしているスタッフの声では、「教師の質の低下が著しいと」との声が寄せられています。「子どもたちは静かに聴いているのに、ふざけているのは先生ばかり」との声もあります。「子どもにこびる」先生があまりにも多くなっている現状も、事態をより深刻にしています。「受け狙いの笑い」を「個人的ないじめでつくる」という手法は、テレビの影響です。それが学校だけでなく、職場の中にも浸透してきています。教師のいじめは、オトナ社会の反映でもあります。一人教師を攻撃しても、問題の解決にはなりません。自分たちの周りでも、同じように「受け狙いの笑い」づくりがないか、どうか見回してみてください。
 
 いじめ・自殺を他人事としないで、家庭で学校でクラスで、保育園でも学童保育でも、ぜひ議論してほしいものです。
 
 「みんなと仲良く」ではなく、「嫌いな人との付き合い方」も教え、考えあうべきです。「いのちの大切さ」のような理念的な話ではなく、具体的で実践的は話ができる「親・教師・保育士」が必要な時代なのです。理想を語るのもよいが、現実を正確に見つめ、それの即した「教育・保育」を「家庭・児童館・保育園・幼稚園・学校」すべてで展開していくことが大切です。
 
 最後に、なによりも、子育ての基礎は「家庭・家族・親」ということを、私たちは自覚しなくてはなりません。自治体も「家庭・家族、親」を視点にした施策と支援を考える時代だと思います。子育てで親を攻めること難しいことですが、そこを抜きにしては解決しないこともたくさんあります。支援者たちは、なによりも「心を広く、ゆたかに、やさしさを胸いっぱいにして」支援にあたらなくてはいけません。誰かを責めるのではなく、同じような気持ちになって、問題の解決にあたることです。
 
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