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田中喜美子さんのコメント
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ファム・ポリティク2007年冬号より
くれよんくらぶ1388号 |
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| 投稿誌「わいふ」の編集長の田中喜美子さんが、ファム・ポリティク(政治的女性)という雑誌を編集しています。年間4回発行の季刊で、2007年冬号で58号を迎えます。今回の特集は「小沢一郎と民主党の未来」です。面白かったのは「自民党の派閥って何ですか?」でした。しかし、興味を持って読ませてもらったのは、裏表紙の田中さんのコメントでした。ふぼれんのHPに掲載したいとお願いしたら、こころよく了解をしてくれました。いちどまた、田中さんを勉強会にお呼びしたいと思っています。 | |
| 「裏表紙のコメント全文です」(お時間があれば、読んでください) | |
| ● | 今年の「VOICE」11月号の対談(46ページ)で、ジャーナリストの桜井よしこ氏が次のように語っている。 |
| 「やはり、日本国の守りの本筋は、まず自衛隊を中心に軍事力をもって、その軍事力を背景に政治力を強め、さらに経済力を加えて国際社会のなかで振る舞う、というものです。それなのに小沢さんは、国連の決議がなければ自衛隊を派遣してはならないという」 | |
| 慄然とした ここに述べられている思想は、戦前の日本政府の、特に軍部の考えそのものである。強大な軍事力を背景に他国に恐れられ、それをもとに政治力・経済力で自国の意志を押し通す。こんな思想を堂々と開陳する人間がまかり通る時代が来ているのだ。 |
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| ● | しかし桜井よしこ氏のこの発言は、日本のいわゆる「タカ派」が、心理的には「親米派」である不思議な「ねじれ」現象の理由をはっきり示してくれた。アメリカの建国以来の国是ともいうべき「力による支配」を当然と思う人々、それを価値とする人々は、日本国の政治が「力の倫理」によって動いていくことにも疑問を待たない人々なのである。 |
| ● | この人々はまた、ほとんどの場合、「国粋主義者」でもある。明治の帝国主義の精神的背景となった天皇制を懐かしみ、人々が「大君(おおきみ)の辺(へ)にこそ死なめ、顧みはせじ」と滅私奉公の心に燃えていた時代に郷愁を感じる人々である。敗戦記念日の靖国神社への首相参拝を当然視する人々でもある。 |
| この人々は、なぜこうも心のよりどころを「万世一系」の天皇にもとめるのか。そこには天皇によって国民の精神的一体化を実現することが、民衆支配を容易にするという公式論だけでは片付かない謎があるように思われてならない。そしてこの「謎」が解けないかぎり、「ハト派」の人々は「タカ派」に勝てないのではなかろうか。 | |
| ● | もっとも「タカ派」的国家観を持つ人々が、いまの日本に数多く存在しているとは思われない。憲法9条を死守しようとするいわゆる「ハト派」の人々は、「タカ派」の絶対数よりは多いだろうし、まして日本人の大多数が、この国を強大な軍備をもつ「大国」にしたい、と考えているとは思われない。しかし |
| ● | 「ハト派」の人々に決定的な弱みがある。それは国に対する国民の誇りを打ちたてる根拠として、彼らがほとんどつねに「憲法9条」しか持っていないということだ。世界のなかでも独自の文化と個性を持つ私たちの国について語るべきことがあまりにも少なく、ましてや誇ることなどほとんどないということだ。そしてこうした「ハト派」の態度は「自虐史観」としてつねに「タカ派」からの攻撃の的となっている。 |
| もちろん「ハト派」とて、日本がいま、世界第2位の経済力を持つ国であり、戦後の廃墟からあっという間に今日の繁栄を手にした現実を評価はしているだろう。しかし世界でもトップクラスの自殺率の高さや、未来に希望を失っている若者の多さのように、この「繁栄」につきまとう影の部分の大きさが、日本人に「国を誇る」気持ちを失わせているのも自然の成り行きである。 | |
| ● | しかし日本人のこうした精神的漂流状態は、私たちの歴史認識・社会認識が、やはりどこかで「自虐的」になっていることと関係があるのではないだろうか。 |
| 大人も若者も含めて、国としてのアイデンティティを失い、社会的一体感を失って、日本人は、輝きを失って冷えていく星のような心を抱いて暮らしている。そして彼らの多くはグルメやスポーツに興じている。この状況は、あらゆる享楽にふけりながら、政治的自由のなかった江戸時代に似ているように思われてならない。この状況をこのままにしておいてようのだろうか。 | |
| 【事務局長 菅野司のコメント】 | |
| 軍事力では国際平和を構築できないことは、アメリカのブッシュさんがイラク戦争で世界に示しました。「誇りある日本」の将来の姿は日米軍事同盟を解消し、軍事力に頼らない国づくりを進めることです。東アジア友好同盟を近隣諸国と締結して、外交力をベースにした国づくりこそが求められています。「憲法9条堅持」だけを叫んでいるようでは、新しい日本をつくることもできないし、世界平和の展望も生まれてはきません。 | |